別れ話。

いつか、別れるんだろうなと思っていた。

 

別れなきゃいけないんだろうなと思っていた。

私達は「好きだから」という理由だけで

別れていなかったし、それでいいと思っていた。

何度も離れようとして、それでも「好きだから」

離れない。離れられない。

こんな日々が何年も続けば、結果的に私達はずっと一緒に居れる。

数え切れない「別れよう」を言って、何度も愛を確かめた。

そんな歪んだ愛情表現に、気付いてしまった。

 

別れ話をして、また別れられなくって、

「だいすき。おやすみ。」

そう言って眠る。

 

夢を見た。

 

「私、何してるんだろう」

そんな感覚で目が覚めて、昨日まで抱いていた感情が探しても見つからない。というか、無い。

 

今なら言える。今なら大丈夫。言おう。もう、言おう。

 

 

「別れよう」

 

いつか、別れるんだろうなと思っていた。

別れなきゃいけないんだろうなと思っていた。

 

だから、別れてしまった。